AIに奪われた仕事

AIにすでに奪われている仕事と、いま奪われつつある仕事

AIの影響は、遠い未来の話ではなく、すでに現場で起きている仕事があります。翻訳、カスタマーサポート、バックオフィスの事務、商業ライティングといった領域では、生成AIや自動化エージェントが、かつて一日分の業務だったタスクをすでに吸収し始めています。このページでは、その変化が今もっとも明確な職業を集め、「すでに代替がかなり進んだ仕事」と「いま急速に圧力が高まっている仕事」を分けて整理し、各職に公開の研究データにもとづく生成AIへのさらされ度を添えて、根拠とさらされ度を並べて読めるようにしています。

版: 2026年 第4四半期版 最終更新: 2026年10月1日 生成AIへのさらされ度
9 すでに代替がかなり進んだ仕事
7 いま奪われつつある仕事
9 出典

「AIに奪われる」の本当の意味

「AIに奪われる」とは、職業そのものが一夜で消えることを意味することはほとんどありません。実際に起きるのはタスク単位の変化です。繰り返しが多く定義の明確な部分から先に自動化され、人員の増加が鈍化または反転し、未経験向けの求人が細り、残った仕事は判断・責任・例外対応に集約されていきます。本ページでは、AIが出力を真似できるというだけでなく、中核タスクが実際に大規模にAIへ移っている裏付けがある場合に「奪われつつある」と扱います。

このページの読み方

各項目は2つの要素を組み合わせています。四半期ごとに見直す出典付きの恒常的な分析と、公開の研究データと利用データから算出したその職業の生成AIへのさらされ度です。本文は「何が変わったか」「まだ人に残る部分」を説明し、バッジはその職業の業務がほかの職業と比べてどれだけさらされているかを示します。米国労働統計局(BLS)が公表した職業別の公式なAIさらされ度の区分も引用しています。BLSと同様に、私たちも「さらされ度が高い」ことは雇用減少の予測ではないことを強調しておきます。両方を併せて読み、各職の詳細は職業ページへのリンクで確認してください。引用した数値は元の調査時点のスナップショットであり、個々の職の将来を保証するものではありません。

これらの傾向の出典

A

すでに代替がかなり進んだ仕事

これらの職では、AIが中核タスクをすでに大規模に吸収している裏付けがあります。仕事が消えたわけではありませんが、定型的な中心部分が急速に縮んでいます。

A1

翻訳者・通訳者

98 AI

米国の雇用 2025〜35年: +2.0% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

ニューラル機械翻訳によって、仕事の多くが「ゼロから翻訳する」作業から「AIの下訳を後編集(ポストエディット)する」作業へ移り、報酬の構造もタスクに合わせて下がりました。大量かつ重要度の低いコンテンツは、人が出力を確認する機械優先の運用が増えています。

根拠

2024年1月の英国作家協会(Society of Authors)による787人の作家への調査では、翻訳者の36%がすでに生成AIによって仕事を失ったと回答しました。Carl Benedikt FreyとPedro Llanos-Paredesによる2025年の研究(VoxEUで紹介)は、米国でGoogle翻訳の普及が速い地域ほど、機械翻訳の利用が1ポイント高まるごとに翻訳者の雇用の伸びがおよそ0.7ポイント低くなる関係があると報告しています。この変化は出版社にも直接及び始めています。2026年8月、HarperCollinsの最高経営責任者は決算説明会で、同社が海外向け翻訳(特にインド)の自動化を目指していると述べました。2026年9月の講演では、米連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事が、コーディングの仕事と同時通訳を、AIが労働需要を減らしている可能性を示す証拠が一部にある分野として挙げました。BLSは通訳者・翻訳者の雇用について、2025年から2035年にかけて増加すると予測する一方、この職業のAI曝露度を「非常に高い」と評価しています。

まだ人に残ること

文芸、法務、医療、外交の翻訳は、ニュアンス・文化的文脈・法的責任を引き受ける人に依然依存します。誤訳が現実的な影響を及ぼす緊張下の通訳も、人が主導するタスクとして残ります。

A2

カスタマーサポート・コールセンター対応

99 AI

米国の雇用 2025〜35年: -5.3% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

AIチャットや音声アシスタントが、定型的で繰り返しの多い問い合わせの相当部分を最後まで解決するようになり、人に届く問い合わせの総量が圧縮され、大規模な一次対応チームを抱える必要性が薄れています。

根拠

2024年2月、KlarnaはOpenAI搭載のアシスタントが正社員700人分に相当する業務をこなしていると発表しました。しかし2025年には、CEOがコストを重視しすぎて品質を損なったと認めたうえで、再び人間のオペレーターを採用し始めました。完全自動化は行き過ぎることがあるという教訓です。一方で、他の企業の動きも記録されています。2026年7月、Uberはカスタマーサービス職の10%を削減し、AIの活用推進と結びつけて人員削減を行ったのはこれが初めてでした。またBloombergは、Microsoft、オーストラリア・コモンウェルス銀行、Hyattが、かつて人が担っていた業務に自動チャットや音声システムを使っていると報じています(ただし、人員削減のどこまでをAIに帰するかは各社で見解が異なります)。BLSは現在、カスタマーサービス担当者の雇用が2025年から2035年にかけて減少すると予測しています。

まだ人に残ること

複雑な苦情、感情的な場面、例外的なケース、そして実際に例外を認める権限を要する対応は、依然として人へ振り分けられます。役割は大量の一次対応から、AIの監督と「AIにできないこと」への対応へ移りつつあります。

A3

データ入力・一般事務

93 AI

米国の雇用 2025〜35年: -25.5% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

書類の読み取り、データ抽出、定型のバックオフィス処理は、構造化されルール化しやすい、まさに自動化が得意とする仕事であり、同じ成果がより少ない人数で出せるようになっています。

根拠

世界経済フォーラムの「仕事の未来レポート2025」(雇用主への調査に基づく)は、データ入力係、事務・役員秘書、銀行窓口係などの事務・秘書系の職種を、2030年までに最も減少すると見込まれる職業に挙げ、データ入力係は約26%減少すると予測しています。2026年8月に公表されたBLSの2025〜35年予測も同じ方向を示しており、データ入力担当者は大幅な減少、事務・管理支援も主要職業グループとして減少が見込まれ、BLSはAIを含む自動化ツールを理由に挙げています。雇用主がAIを人員削減の理由として挙げる例も出てきました。Challenger, Gray & Christmasは、2026年1〜8月に米国で発表された人員削減のうちAIが理由とされたものを116,175件と集計しており、これは発表された削減全体の2割を超え、年初来で最も多い理由でした。ただし8月にはAIは理由の第4位に下がっており、Challenger社は雇用主が挙げた理由をそのまま記録していて、その真偽は検証していません。

まだ人に残ること

チームをまたぐ調整、例外的な案件への判断、事務の関係構築的な側面は標準化が難しく、キーボード入力中心の作業が減っても人に残りやすい部分です。

A4

コピーライター・コンテンツライター

95 AI

米国の雇用 2025〜35年: -0.3% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

生成モデルが、商品説明・広告コピー・定型的なマーケティング文の使える初稿を数秒で作るようになり、需要は量産型のライティングから、編集・戦略・ブランド判断へと移っています。

根拠

大手フリーランス・プラットフォームを分析した査読付き研究(Demirci、Hannane、Zhu、Management Science、2025年)によると、ChatGPT公開から8カ月以内に、自動化されやすい文章作成・コーディング業務の求人は、手作業中心の業務と比べて約21%減少し、文章作成は特に大きく減った分野の一つでした。正社員の仕事については公式統計がより穏やかな姿を示しています。BLSは、作家・ライターは2025年から2035年にかけてほぼ横ばい、テクニカルライターは増加と予測しており、両者のAI曝露度は「非常に高い」と評価されています。これまでのところ最も明確な打撃は、社内の職位ではなく、フリーランスで大量に発注される文章作成の分野に出ています。

まだ人に残ること

独自の取材、際立ったブランドの声、特定の読者理解に基づく説得的な文章、そして正確さと評判が問われる仕事は、引き続き熟練した書き手に価値があります。役割はAI出力の編集者・ディレクターへと移りつつあります。

A5

簿記・会計事務

78 AI

米国の雇用 2025〜35年: -5.6% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

ソフトウェアが取引の照合、仕訳の分類、異常の検知を自動で行うようになり、自動化に支えられた一人が、かつて小さなチームで担っていた作業をカバーできるようになりました。

根拠

米国労働統計局(BLS)は、簿記・会計・監査事務員の雇用が2025年から2035年にかけて減少すると予測し、ソフトウェアが業務の多くを自動化したと説明しています。新たな曝露度表でも、この職業は「非常に高い」と評価されています。これはあくまで事務員レベルの職であり、判断と保証を中核とする公認会計士・監査人は、より安定した別の見通しを持ちます。

まだ人に残ること

例外的な取引の解釈、意思決定への助言、数字の意味に責任を負うことは人に残ります。自動化が奪うのはデータ処理であって、説明責任ではありません。

A6

校正者・コピーエディター

91 AI

米国の雇用 2025〜35年: -0.9% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

AIの文法・編集ツールが機械的な誤りの多くを瞬時に拾うため、最終的な編集判断が依然重要な場面でも、定型的な一次校正の需要は抑えられています。

根拠

BLSの2025〜35年版は、編集者の雇用が減少すると予測しています。前年の予測では増加とされていたため、方向が反転したことになります。校正者・校閲者も減少とされ、いずれもAI曝露度は「非常に高い」と評価されています。BLSは編集者の減少の主因を、AIではなく印刷媒体がデジタル形式にシェアを奪われていることに求めています。したがってここでのAIの論拠は、ツールが今どれだけ定型的なチェック作業をこなしているかにあり、人員の崩壊が記録されているわけではありません。

まだ人に残ること

構成・論旨・トーン・事実確認、そして媒体の信頼性を守る実質的な編集は、機械的な校正ツールにはない判断に依存します。

A7

テレマーケター

93 AI

米国の雇用 2025〜35年: -21.4% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

AI音声エージェントがアウトバウンド架電、見込み客の選別、定型のフォローアップを担うようになり、台本に沿った繰り返しの多い中核業務が自動化されています。

根拠

BLSは、テレマーケターの雇用が2025年から2035年にかけて大幅に減少すると予測しており、AI曝露度は「非常に高い」と評価されています。2024年2月、米連邦通信委員会(FCC)は、ロボコールにおけるAI生成の音声は電話消費者保護法(TCPA)上の「人工的な」音声に当たると判断しました。そのため、音声エージェントによる発信も、録音音声と同じ同意取得のルールの対象となります。

まだ人に残ること

相手を読み取り、時間をかけて信頼を築く相談型の複雑な営業は、台本に沿った架電よりはるかに自動化が難しい領域です。

A8

イラストレーター・グラフィックデザイナー

62 AI

米国の雇用 2025〜35年: -2.9% 米国BLSの区分: さらされ度:高

AIが変えたこと

テキストから画像を生成する技術が、求めに応じて使えるビジュアルを作り出し、定型的で量の多いイラストやテンプレート的なデザインの発注を侵食しています。

根拠

2024年1月の英国作家協会の調査では、イラストレーターの26%がすでに生成AIによって仕事を失い、37%が生成AIのために作品の収入の価値が下がったと回答しました。ただし、正社員のデザイン職はそれより安定しているように見えます。BLSはグラフィックデザイナーが2025年から2035年にかけて減少すると予測し、この職業のAI曝露度は「非常に高い」と評価しています。一方、アートディレクション、ブランドアイデンティティ、コンセプト作りは、画像生成では置き換えにくい部分です。

まだ人に残ること

アートディレクション、ブランドのアイデンティティ、コンセプト設計、特定の事業課題を解くデザインは、選択肢を量産するのではなく「何を作る価値があるか」を決められる人に引き続き価値があります。

A9

パラリーガル・法律事務

64 AI

米国の雇用 2025〜35年: -0.3% 米国BLSの区分: さらされ度:高

AIが変えたこと

文書レビュー、証拠開示、法務リサーチの一次作業といった大量の読み込み業務は、リーガルAIのベンダーが大量の文書を仕分け・要約するツールで狙いを定めている領域であり、人員数にはこれまでほとんど変化が出ていないものの、仕事の進め方は変わりつつあります。

根拠

HarveyやCoCounselなどのリーガルAIツールは、文書レビューや調査の初稿作成向けとして販売されていますが、これまでのところ労働市場のデータはそれに追随していません。BLSは、パラリーガル・法律助手が2025年から2035年にかけてほぼ横ばいと予測し、AI曝露度を「非常に高い」ではなく「高い」と評価しています。一方、法律秘書は減少が見込まれています。この職種は、完全になくなるのではなく、タスクごとに形を変えつつあります。

まだ人に残ること

依頼者対応、AI出力の監督と検証、法廷・提出の実務、そして職業的責任を伴う部分は、しっかりと人に残ります。

B

いま奪われつつある仕事

これらの職では圧力が急速に高まっています。大規模な代替はまだ進行中でも、AIが主要タスクを自動化し、未経験向けの求人を細らせています。

B1

若手ソフトウェア開発者

96 AI

米国の雇用 2025〜35年: -7.3% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

AIのコード生成が定型的な実装・ボイラープレート・テストを書くようになり、その影響は、まさに若手が任されてきた業務である未経験レベルのプログラミングに最も強く及んでいます。

根拠

スタンフォード大学の「Canaries in the Coal Mine」研究の2026年8月の更新版は、2026年6月までの給与データを用いて、AIの影響を最も受けやすい職業に就く22〜25歳の雇用が、AIの影響を受けにくい職業の同年代の労働者と同じペースで推移した場合と比べて約19%低いことを示しています(2025年7月の更新時点では約15%)。この調整は主に解雇ではなく採用の減少を通じて起きています。著者らはこれを記述的なパターンであり、因果関係の推定ではないと説明しています。BLSはこの職業を二分して見ており、コンピュータプログラマーは2025年から2035年にかけて減少する一方、ソフトウェア開発者は増加すると予測しています。2026年9月には、FRBのリサ・クック理事が、ソフトウェア業界のコーディングの仕事を、AIが労働需要を減らしている可能性を示す証拠が一部にある分野の一つとして挙げ、最近の卒業生の多くが最初の仕事を見つけにくくなっていると指摘しました。

まだ人に残ること

システム設計、何を作り何を作らないかの判断、不確実な状況でのデバッグ、本番システムへの責任は、経験あるエンジニアが価値を保つ領域であり、シニアの需要は若手より底堅く推移しています。

B2

市場調査アナリスト

94 AI

米国の雇用 2025〜35年: +7.0% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

生成AIが調査サマリーの作成、レポートの定型化、比較整理を担うようになり、アナリスト業務のうち定型的な統合・要約の層が自動化されています。ただし今のところ、それは職の喪失ではなくタスクの変化として現れています。

根拠

これはこのページで最も慎重に扱うべき項目で、注視リストに入れておくべきものです。BLSは市場調査アナリスト・マーケティングスペシャリストのAI曝露度を「非常に高い」と評価していますが、それでもこの職業は2025年から2035年にかけて増加すると予測しており、AIが理由とされた人員削減の記録も確認できていません。定型的な情報整理の自動化が雇用の減少につながるかどうかは、まだ分かっていません。

まだ人に残ること

適切な問いの立て方、健全な調査設計、そしてどの発見が意思決定にとって本当に重要かの判断は、結果のまとめ作業よりもモデルに委ねにくい部分です。

B3

金融アナリスト・若手バンカー

91 AI

米国の雇用 2025〜35年: +7.2% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

AIツールがピッチ資料の作成、初期モデルの構築、開示資料の要約を担うようになり、若手金融職の中心だった定型分析の工数が圧縮されています。

根拠

AIツールは、初稿のモデル作成、ピッチ資料、開示書類の要約などに使われる場面が増えています。これらは若手の金融職がもともと担ってきた定型的な分析です。労働市場のデータは劇的というよりまちまちです。Bloombergは2026年7月、金融業と情報産業を合わせた雇用者数が2026年に入ってから月平均約2万8,000人のペースで減っていると報じましたが、取材に応じたエコノミストは、それを広くAIのせいにするのは時期尚早だと述べています。BLSは依然として、金融・投資アナリストが2025年から2035年にかけて増加すると予測する一方、銀行窓口係、与信アナリスト、保険引受人は減少すると見込んでいます。変化が現れるとすれば、大量解雇よりも、デスクが必要とする若手の人数に表れる可能性が高いでしょう。

まだ人に残ること

不確実性下の判断、顧客との関係、ディール交渉、提言への責任は人に残ります。モデルは分析を速めますが、最終的な承認は行いません。

B4

採用担当・人事コーディネーター

85 AI

米国の雇用 2025〜35年: +6.4% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

AIエージェントが候補者の探索、応募の選別、面接の日程調整を担うようになり、調整業務中心だった採用の中核部分の多くが自動化されています。

根拠

採用候補者の探索、応募書類の選考、面接の日程調整を行うAIエージェントが、ベンダーによって売り込まれています。ただし、人員は今のところそれに連動して減っていません。BLSは、採用担当者を含む人事スペシャリストが、AI曝露度は「非常に高い」にもかかわらず、2025年から2035年にかけて増加すると予測しています。そのため現時点の証拠は、タスク単位の自動化を示すもので、置き換えが確認されたというものではありません。

まだ人に残ること

希少な候補者を口説くこと、適性や判断力の見極め、内定クロージング、採用の関係構築・助言の側面は人が主導します。事務が自動化されるほど、採用担当は戦略寄りに移ります。

B5

SEO担当・デジタルマーケター

94 AI

米国の雇用 2025〜35年: +7.0% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

検索結果の最上部に表示されるAI生成の回答が、これまでサイトへ流れていたクリックを吸収し、多くのSEOやコンテンツマーケティングが前提としてきた検索流入の土台を侵食しています。

根拠

パブリッシャーへの検索流入は大きく減っており、AI生成の検索結果はその要因の一つです。Chartbeatの「2026 Publisher Playbook」によると、同社ネットワーク内のパブリッシャーへのGoogle検索からの流入は、2025年7月から2026年7月にかけて40.2%減少しました(前年は21.9%減)。一方でネットワーク全体のページビューはほとんど変わらず、Chartbeatは複数の圧力の一つとしてAI生成の検索結果を挙げています。この影響はまず、需要を押し下げるトラフィックの減少として現れ、この分野はAIの回答の中での可視性を重視する方向へ転換しつつあります。

まだ人に残ること

戦略、ブランドのポジショニング、独自の調査やデータ、そして真の権威性の獲得は、キーワード起点のコンテンツ量産より自動化が難しい領域です。

B6

ジャーナリスト・ニュースライター

93 AI

米国の雇用 2025〜35年: -5.9% 米国BLSの区分: さらされ度:非常に高い

AIが変えたこと

一部の媒体がAI支援・AI生成の記事を出すようになり、同時にAIの検索回答が読者をニュースサイトから引き離し、報道を支える広告収益を圧迫しています。

根拠

報道機関の人員削減は2026年を通じて続いており、そのうちAIが原因とされているのは一部にすぎません。8月、E.W. Scrippsは、ストリーミング重視の地方ニュースへの転換の一環として268人の削減を発表し、最高経営責任者は同社が「AI、自動化、テクノロジーに力を入れている」と述べました。McClatchyの報道部門の削減は、労働組合の推計では90人超のジャーナリストに及び、社内メモでは、AIではなく消費者向け収益の41%減が理由とされています(NewsGuildはこの数字の検証が必要だとしています)。より大きな圧力は経済面にあります。Chartbeatのネットワーク内では、パブリッシャーへのGoogle検索からの流入が2026年7月までの1年間で40.2%減少しました。BLSは、ニュースアナリスト・記者・ジャーナリストが2025年から2035年にかけて減少すると予測しています。

まだ人に残ること

独自取材、取材源との関係、事実確認、そして公開内容への責任はジャーナリズムの核心であり、モデルが責任を負えるものではありません。

B7

声優・ナレーター

54 AI

米国の雇用 2025〜35年: +0.0% 米国BLSの区分: さらされ度:中

AIが変えたこと

AIの音声合成が、オーディオブック、広告、解説コンテンツのナレーションを担うようになり、これまで人が録音していた定型のナレーション業務を引き受けています。

根拠

AI音声合成は、広告、解説動画、そして増えつつあるオーディオブックのナレーションに使われています。議論は同意とライセンスの方向へ移りつつあります。2025年7月、AudibleのACXは、ナレーターが自分の声のAIレプリカを作成し、自ら選んだ案件で使えるようにする、招待制の米国限定ベータを開始しました。レプリカによるナレーションの作品には、その旨が表示されます。BLSも同じ線引きをしており、俳優のAI曝露度は「中程度」にとどまる一方、放送アナウンサーとラジオDJは「非常に高く」、2025年から2035年にかけて減少が見込まれています。

まだ人に残ること

キャラクター性の高い演技、感情の幅、特定の人間の声そのものが価値となる仕事は、引き続き演者に属します。そして自分の声の同意とライセンスが中心的な論点になりつつあります。

もう一方の側面:AIが奪っていないこと

このページは「これらの職業が消える」という予測のように読めてしまいがちですが、証拠が示すのはもっと具体的で、全面的ではない事態です。AIは職業まるごとではなくタスクを吸収し、まず繰り返しが多く定義が明確な未経験レベルの部分から影響を及ぼします。生き残る仕事は、判断・責任・関係構築、そしてモデルが誤る例外への対応に集約されます。2026年後半の経済全体の姿は、見出しが伝えるよりも落ち着いています。FRBのリサ・クック理事は9月、労働市場は底堅いと述べ、8月の失業率は4.1%でした。同時に、最近の卒業生の多くが最初の仕事を見つけにくくなっており、AIが未経験レベルの業務をこなせることが一因である可能性があるとも指摘しました。OECDは、若年卒業生の格差拡大は大規模言語モデルの登場以前から始まっており、AIが原因であることを示す証拠は得られていないとしています。Challenger, Gray & Christmasの集計では、2026年1〜8月に発表された米国の人員削減のうちAIが最も多い理由でしたが、8月には第4位に下がりました。また同社は、雇用主が挙げた理由をそのまま記録しており、その真偽は検証していません。BLSの新たな予測では、最も急な減少は事務、カスタマーサービス、コールセンターの仕事に見られる一方、AIの影響を強く受ける分析系の職業のいくつかは引き続き増加が見込まれています。有益な要点は「特定の職が必ず消える」ではなく、「多くの職の定型的な中核が自動化されつつあり、価値を保つのは機械がまだ担えない部分へ動く人だ」ということです。

本レポートは、労働市場の報道、一次調査、公開データを組み合わせて、おおむね四半期に一度更新します。各カードのさらされ度は公開データにもとづく指標で、出典データの新版が出たときだけ変わります。文章による分析は四半期サイクルで見直します。各職の詳細はリンク先の職業ページで確認し、引用した統計は元の出典による根拠として扱い、あなた個々の状況への予測とは区別してください。

これらの傾向の出典

よくある質問

Q.AIがすでに奪っている仕事はどれ?

AIが中核タスクを最も明確に吸収しているのは次の職種です: 翻訳者・通訳者、カスタマーサポート・コールセンター対応、データ入力・一般事務、コピーライター・コンテンツライター、簿記・会計事務、校正者・コピーエディター、テレマーケター、イラストレーター・グラフィックデザイナー、パラリーガル・法律事務

Q.いまAIに奪われつつある仕事はどれ?

圧力が最も急速に高まっているのは次の職種です: 若手ソフトウェア開発者、市場調査アナリスト、金融アナリスト・若手バンカー、採用担当・人事コーディネーター、SEO担当・デジタルマーケター、ジャーナリスト・ニュースライター、声優・ナレーター

Q.「AIに奪われる」とはどういう意味?

職業まるごとが消えることはほとんどありません。AIはまず繰り返しが多く定義の明確なタスクから自動化し、未経験向けの求人が細り、残る仕事は判断・責任・関係構築・例外対応に集約されます。

Q.この一覧はどのくらいの頻度で更新される?

記事の分析と掲載職の選定は、おおむね四半期ごとに見直します。各職に併記しているさらされ度は公開データにもとづき、データの新版が出たときだけ変わります。

さらされ度は公開の研究データと利用データ(算出方法を参照)にもとづき、データの新版が出たときだけ変わります。文章による分析はおおむね四半期ごとに見直します。引用した数値は元の出典時点のスナップショットであり、個々の仕事についての予測ではありません。

AIでなくなる仕事ランキング 編集部 2026年10月1日更新

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