評価方法
最終更新日: 2026年10月15日
このサイトのすべての数値には、出典となる公開データがあります。各職業の主な数値は、4つの公表データから当サイトが算出した0〜100の「生成AIへのさらされ度」です。その横に、米国労働統計局(BLS)の公的な雇用統計を、手を加えずに掲載しています。AIモデルが生成した数値はありません。
このページでは、さらされ度が何を測っているか、どのデータを使っているか、どう計算しているか、米国の雇用の数値をどう読むか、方法の限界、そして2026年10月の算出方法の変更について説明します。
さらされ度は、職業の仕事のうち生成AIがこなせる・すでに使われているものの多さを示します。仕事を失う確率ではありません。
すべての数値は、公表されたデータから計算したもの、または公的統計から引用したもので、出典とデータの時点をページに表示しています。
数値が変わるのは、データの新版が公表されたときだけです。算出方法の変更は、すべてこのページの最後に記録します。
1. さらされ度が測っているもの
職業が「さらされている」とは、その業務の大きな割合が、生成AI(大規模言語モデルとそれを使ったツール)がこなせる、または大きく時間を短縮できる、あるいは実際に使われているものだという意味です。指標は、当サイトが扱うすべての職業を互いに比べて0〜100の上に並べたもので、高いほどそうした業務が多いことを示します。
さらされることは、失業を意味しません。当サイトが使っているデータの公表元であるBLS、国際労働機関(ILO)、Microsoft、Anthropicは、いずれもこのことを明言しています。さらされることは、仕事が自動化されることも、AIで補われて形が変わることも、AIで仕事が安くなって需要が増えることも意味しえます。指標の横に並べた米国の予測を見ると、それがよくわかります。最もさらされている職業のいくつかは、就業者が増えると予測されています。
2. 4つのデータ
2つのデータは、職業の業務についてAIに何ができるか(理論上のさらされ度)を示し、残りの2つは、人々が実際にAIを何に使っているか(実際の利用によるさらされ度)を示します。
- Eloundou、Manning、Mishkin、Rock「GPTs are GPTs」(Science、2024年):米国の職業データベースO*NETの業務ひとつひとつについて、大規模言語モデルが単独で、または追加のツールと組み合わせて、作業時間を半分以上短縮できるかを人が評価したものです。当サイトは職業単位の「beta」評価を使っています。
- ILOワーキングペーパー140「Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure」(2025年):国際標準職業分類(ISCO-08)の4桁のすべての職業について、業務単位のさらされ度を示したもので、働き手への調査と各国の専門家による検証を経ています。当サイトは業務ごとの数値の平均を使っています。
- Microsoft Research「Working with AI」(Tomlinsonほか、2025年):匿名化された約20万件のMicrosoft Copilotの会話から、米国の職業ごとにAIの当てはまり度を算出したものです。
- Anthropic Economic Index(2026年9月30日公開のデータ):Claudeが各職業の業務にどう使われているかから、米国の職業ごとの実際のさらされ度を示したもので、人と協働する使い方より、AIに任せる使い方を重く数えています。
3. 計算のしかた
データごとに尺度が違うため、まずそれぞれを、そのデータが扱う全職業(当サイトの職業だけではありません)の中での百分位に直します。同じ値の職業には、順位の平均を割り当てます。理論の値はEloundouとILOの百分位の平均、実利用の値はMicrosoftとAnthropicの百分位の平均で、さらされ度はこの2つの平均です。ある職業についてデータに値がない場合は、値のあるデータだけで平均します。職業ページには、理論と実利用の値を別々に表示しています。
当サイトの職業は、米国の標準職業分類(SOC 2018)と国際標準職業分類(ISCO-08)に対応づけています。公的統計に当サイトの職業名とぴったり同じ区分がない場合は、その旨をページに書き、最も近い公式の区分を使います。さらされ度のデータに職業コードがない場合(外科医、大学教員、鉱山作業員など)は、データにある近い職業の値を平均します。軍の職業はどのデータにも含まれていないため、数値を表示していません。
各ページの順位は、当サイトが扱う職業の中での位置です。業界の数値は、その業界の職業のさらされ度の平均で、業界内のすべての職業にBLSのデータがある場合は米国の就業者数(2025年)で重みづけしています。国の数値は別の方法で算出しています。各国の就業者のISCO-08職業大分類ごとの構成(ILOSTAT、ILOの推計値)に、各職業グループに含まれる職業のILOワーキングペーパー140のスコアの平均を掛けたものです。ILOの0〜1の尺度で、当サイトの0〜100の指標とは異なります。
4. 米国の雇用の数値
職業ページの「米国の雇用」の欄は、BLSの雇用見通し2025〜35年(2026年8月27日公表)をそのまま掲載しています。2025年の就業者数、2035年までの予測変化、年間の平均求人数、年収の中央値、就職に通常必要な学歴です。また、BLS自身によるAIへのさらされ度の区分(低・中・高・非常に高い)も表示しています。この区分は、当サイトのデータのうち3つを含む5つの研究からBLSが作成したものです。
BLSの予測は、技術が過去と同じペースで進むことを前提にし、個別の職業について根拠がある場合にだけAIの影響を織り込んでいます。AIの影響だけを予測したものではありません。また、米国についての数値です。日本語を含む他の言語のページにも同じ米国の数値を、米国のデータであることを明記して表示しています。
5. さらされ度は確率ですか?
いいえ。仕事がなくなる確率ではなく、数値が高くても、仕事を失う確率が高いという意味ではありません。結果は雇い主、規制、価格、仕事の組み直し方に左右されるため、職業全体に一つの確率を誠実に付けられる方法はありません。「会計士がAIに置き換えられる確率は?」のような問いには、職業ページのほうがよい答えになります。どの業務がさらされ、どの業務が人に残り、公的な予測が何と言っているかを示しているからです。
6. 限界
4つのデータのうち3つの業務の定義は米国のもの(O*NET)で、利用データは2つの製品の利用者にもとづくため、働き手全体を代表しているわけではありません。理論上の評価は、それぞれの研究が行われた時点のAIの能力を反映しています。百分位は相対的な値で、真ん中の数値は「これらの職業の中で中くらい」という意味であり、「業務の半分」という意味ではありません。自動運転車や倉庫ロボットなどの物理的な自動化は、これらの生成AIの指標の対象外です。BLSが職業についてそうした要因を挙げている場合は掲載しますが、現時点でBLSは運転手について自動運転による調整を行っていません。
7. 職業ごとの解説
各職業ページには、人が書いた解説もあります。どの業務が変わりつつあるか、何が人の仕事として残るか、身につけたいスキル、どんなキャリアの移り方があるかです。解説は公開情報をもとに調べて書き、決まったスケジュールで見直しており、自動化された仕組みで書いたものではありません。提案するキャリアの移り先は、移り先の職業がよりさらされていて、かつ就業者の減少が予測されている場合には表示しません。
8. 出典とライセンス
さらされ度は、以下のデータを基にai-job-risk.netが算出しています。百分位への変換、平均、職業の対応づけは、元のデータに当サイトが加えた変更です。いずれの公表元も、本サイトの作成・確認・推奨には関与していません。
- Eloundou, T., Manning, S., Mishkin, P., & Rock, D. "GPTs are GPTs: Labor market impact potential of LLMs." Science (2024). データ: github.com/openai/GPTs-are-GPTs(MITライセンス)。
- Gmyrek, P., Berg, J., Kamiński, K., Konopczyński, F., Ładna, A., Nafradi, B., Rosłaniec, K., Troszyński, M. Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure. ILO Working Paper 140. Geneva: International Labour Office, 2025. © ILO(CC BY 4.0)。This is an adaptation of a copyrighted work of the International Labour Organization (ILO). This adaptation has not been prepared, reviewed or endorsed by the ILO and should not be considered an official ILO adaptation. The ILO disclaims all responsibility for its content and accuracy. Responsibility rests solely with the author(s) of the adaptation. This is a translation of a copyrighted work of the International Labour Organization (ILO). This translation has not been prepared, reviewed or endorsed by the ILO and should not be considered an official ILO translation. The ILO disclaims all responsibility for its content and accuracy. Responsibility rests solely with the author(s) of the translation.
- Tomlinson, K., Jaffe, S., Wang, W., Counts, S., & Suri, S. "Working with AI: Measuring the Occupational Implications of Generative AI." Microsoft Research. データ: github.com/microsoft/working-with-ai(CC BY 4.0)。
- Anthropic Economic Index、job exposureデータ(2026年9月30日公開)。huggingface.co/datasets/Anthropic/EconomicIndex(CC BY)。
- 米国労働統計局(BLS)Employment Projections 2025–35、AI exposure categories(2026年)。bls.gov/emp。パブリックドメイン。数値は変更せずに引用しています。
- ILOSTAT, International Labour Organization. ILO modelled estimates: employment by sex and occupation (ISCO-08), accessed 16 October 2026. ilostat.ilo.org/data. © ILO, CC BY 4.0ライセンス。国別の数値に使用しています。国別の計算は翻案であり、ILOが作成・確認・承認したものではありません。
9. 変更の記録
2026年10月:このページで説明している指標が、以前の方法に置き換わりました。2026年3月から10月まで、当サイトは、その週のAIニュースをAIモデルが読んで前週の点数を調整する方法で、毎週の点数を掲載していました。この方法には測定にもとづく根拠がなく、点数が時間とともに上振れし、根拠ではなくモデルの違いで点数が変わったため、廃止しました。当時の週次まとめはアーカイブとして明示したうえで残していますが、その点数は現在の数値と比較できません。また2026年10月には、国別の数値を、推定した業界の重みではなくILOのデータ(ILOSTATの各国の職業グループ別就業者数と、ILOワーキングペーパー140)から算出する方法に改めました。